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筆跡心理学とは・・・

イタリア

筆跡に関する研究の歴史を 遡ってみると、西暦120年 ローマの歴史家
スエトーニウス・トランクウィルスに始まり、その後1622年にボロニア
大学のカーミロ・バルディ教授が初めて著書の中で、「すべての人は独自
の書き方をし、他の誰も真似する事はできない。繰り返し現れる特徴は
注意する必要がある」と筆跡と人格とは何らかの関係がある
 ことを示唆
されました。19世紀に入り、フロイトやユングなど多くの心理学者の出現
パリ により、心理学が学問として樹立され研究がさかんとなり、筆跡の分野も
熱心に研究を続けてきた筆跡学者であるフランス学派のジャン・イポリー
ト・ミションが、1871年に筆跡学を“グラフォロジー”(筆跡心理学) と
命名し、フランスの地に筆跡心理学は誕生した
ようです。


筆跡心理学に基づく筆跡診断は、人間の性格をその人が書いた文字に表れる
筆跡特徴(書きクセ)から心理を読み取り、その人の人間像 (行動パターンや
性格、考え方)を描き出していくというものです。


書いた人の文字の特徴(書きクセ)が、どのような深層心理に基づきそのような形となって表れているの
でしょうか。


文字の特徴には @一文字の特徴、例えば右上がりの文字、文字の中の縦線・横線など突出する長い線が
ある、はねが強い、左右の払いに大きな差があるほど長い、へんとつくりの空間
など、一文字の中に表れ
る特徴(書きクセ)。

つぎに A文章(レイアウト)はがきなどの標準規格の用紙の中で書き始める位置、端からの余白のとり
方、行がまっすぐか、曲がっているか、うなっているか
などによる特徴と2通りがあります。


筆跡(文字)に表れる書きクセが織り成す深層心理は、どのような心の声
緑 (メッセージ)
なのか、 どのような心理が働いてそのような形となっ
て表われているのか、その心理はどのような考え方や行動と関わりを持っ
ているのか、そして、それらを総体的に判断すると どのような人物像と
なって描き出されるのか・・・ 
何気なく無意識の中で書かれた文字に表
れた特徴(クセ)からその人の性格診断にまで発展することができるのです。


人間の健康面に例えると、風邪の症状が出た時 病院に行くと、まず @「熱がある」 A「咳が出る」
B「鼻水が出る」C「咽が痛い」D「くしゃみが出る」などの症状
を医師に伝えます。すると医者は問診
と検査を総合した結果「風邪もしくはインフルエンザ」などと診断します。

筆跡診断の場合は、書いた文字の特徴(書きクセ) @「はねが強い」 責任感があり、最後まで 諦めない
性格 A「へんとつくりが狭い」 閉鎖的で自己防衛型 B「横線が突き出ている」 頭の回転が速く、才子・才女型 C「文字の頭部が出ている」人の上に立とうとする性格 D「右払いが長い」 感激感動しやす
く、入れ込み型 E「右上がりの文字」 保守派、組織の中で誠実  などの特徴(50通り)と文章(レイ
アウト)による特徴
とを 総合的(72通り)に判断し、その人の人物像を描き出します。


文字特徴

 ※上記の72通りの筆跡特徴は、日本筆跡診断士協会会長森岡恒舟(東京大学心理学科卒)氏が長年の
  研究と大量のデータをもとに丹念に纏め上げ、マニュアル化したものです。



まめ知識

筆跡学を基本とする筆跡鑑定と筆跡診断の違いについて簡単に説明しますと、「筆跡鑑定」とは2つ以上の
書類上の筆跡が同一人物によって書かれたものであるか 否か、まさに本物か偽物か真贋を問うもの
もの
であり、多くは遺言状や脅迫文、契約書などの筆跡検証に用いられております。
「筆跡診断」は、上記の説明の通りです。